「コロナに思う」に思う
新型コロナウィルスの影響で、私たちの生活は一変しました。
仕事や私生活の多くの場面で改めて日常の有難さを感じる日々を過ごしています。
そんな日常の中、私にはささやかな楽しみがあるのです。
それはテレビ東京のワールドビジネスサテライト(以下、WBS)の
「コロナに思う」のコーナーをみることなのです。
WBSは私の最も好きなテレビ番組で、自宅でリラックスしてみるのが至福の時でもあります。
最近、その番組で「コロナに思う」というコーナーが始まりました。
これは各界で活躍する人たちによるコロナウィルスに対するリレーメッセージなのですが、これが、勇気や色々なヒントをもらえる大変ためになるコーナーなのです。
最近で言うと、4月22日に放送されたのですが、2002年にノーベル化学賞を受賞された田中耕一さんのメッセージが最も印象に残っています。
田中さんから下記のような話がありました。
以下メッセージ引用
「この数カ月感染を抑えるため今まで当たり前のように行っていたことができなくなったことがたくさんあります。
しかし、今だからこそ今まで考えてもいなかったようなことができている。そんな面もあります。
その一つが異分野融合 異業種連携です。医療・創薬に無関係と思われていた企業や大学、個人が交流し 次々に成果や製品が発表されています。イノベーションの芽が育っています。
技術革新と翻訳されている「イノベーション」は経済学者のシュンペーターらによって作られた言葉です。
その当初の定義は「新結合」「新しい捉え方・活用方法」です。今までなかった組み合わせや捉え方をする。
そんなたやすく行えることでもたくさんのイノベーションが生まれてきました。
(中略)日本は少子高齢化のようないくつもの課題がある
”課題先進国”とも言われています。しかし日本はこれまで公害・交通渋滞など
多くの課題を率先して解決してきた”課題解決先進国”でもあります。
今現在も目の前の課題を解決するため多くの方々が知恵を出し合い努力を重ねられています。
大いに自信を持って良い点、その一つだと思います。
それら課題を解決するみなさんの知恵・工夫がこれからの日本だけでなく世界に貢献できると思います。私自身も頑張ります。」
この話を受けて、感じたのですが、
異分野融合、異業種連携について、今回の医療・創薬の分野だけでなく、
もっと様々な領域で異分野の知恵を出し合えば新しいものが生まれるのだと思います。
ただし、そのために大事なのが今回のコロナウィルスへの対応のように、
目先の損得よりも、何とかして、世の中の役に立ちたいという志だということです。
人や世の中に貢献したい、そんな強い志が新しく、大きなものを生むのだと思います。
もう一点。田中さんの話がたいへん分かりやすく、しっかり伝わってくるのです。
やはりその分野を極めた方というのは、勉強し、経験し、自分の腑に落ちたことをお話しするので人に伝わるのでしょう。
つまり頭で理解しただけでなく、腑、すなわち五臓六腑に落とし込み、自分の信念になったことをお話ししなければ 人に伝わらないということです。田中さんの話を聞いていて、大いに感じました。
毎日、大変な状況が続きますが、WBSの「コロナに思う」をぜひ一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。
きっと明日への勇気、活力になると思います。